幕張を徹底解説

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全国的にも有名な幕張地区についてですが、さまざまな観点から徹底解説します。

曖昧な”幕張”と言う地区の定義

“幕張”と言う名前は全国的にも有名です。おそらく幕張メッセが全国的にも有名だからではないでしょうか。単に”幕張”と言う一般的には以下を連想する人が多いです。

・幕張メッセ

・千葉マリンスタジアム

・大規模なイオンモールであるイオン幕張新都心

・アウトレットモール

上記の施設などはJR京葉線の海浜幕張駅周辺であり、幕張新都心と呼ばれる地域です。

しかし行政上の地名では上記の施設などがある地域は”幕張”を冠してはいません。では行政上の地名で”幕張”を冠している地域はどこかと言えば、JR総武線や京成千葉線の幕張駅(幕張町1~6丁目)や幕張本郷駅周辺(幕張本郷1~7丁目、幕張西1丁目~4丁目)となります。

一般的な認識と地元民の認識では異なる”幕張”の範囲

本来総武線や京成線沿線を”幕張”と言うのが正しいです。しかし実際には様々なところで有名な地名である”幕張”という地名を使用しており、一般人と地元民・住人とでは定義が異なっており混乱を生み出しています。

一般的には海浜幕張駅周辺を指すことが多いのですが、地元民や住人は総武線や京成線沿線の地区のみを指していたり広義に総武線や京成線沿線の地区と海浜幕張駅周辺を含めて言う事が多いです。

なので幕張に住んでいる言うと海浜幕張駅周辺のような地区に住んでおりなんだかすごいところに住んでいるお金持ちのように思われますが、実際には総武線や京成線沿線のことを差している事が多く、総武線や京成線沿線の地域は一般的な郊外の住宅地となんら変わりません。

また面白いのが世代によっても認識が異なっていることがあります。一般的に認識されている海浜幕張周辺の地区は埋立地であり、比較的最近出来た(1980年代頃)出来た地区です。埋め立てするまでの海岸線は京成線沿線だったとのことであり、その時は潮干狩りが出来たようです。”幕張”といえば潮干狩りに行ったという人もいるようです。主に年配の人に言わせてみれば、総武線や京成線沿線を”幕張”と言うようです。

結局幕張地区はどの範囲なのか

狭義と広義に分かれると思います。

・狭義(地元民や住人)

総武線や京成線の幕張駅、幕張本郷駅周辺

・狭義(一般的な認識)

海浜幕張駅周辺

・広義

海浜幕張駅周辺+総武線や京成線の幕張駅、幕張本郷駅周辺

広義の地区を東西南北で区切ると

・西側(東京寄り)は隣接している習志野市まで

・東側は花見川まで(花見川を渡ると検見川地区)

・南側は海まで

・北側は総武線まで

と言ったところでしょうか。

幕張は幕張市?幕張区?

もう一つ一般的な勘違いが多いのは”幕張”は何市なの?です。幕張という地区は人によって範囲の定義が異なりますがすべて

”千葉市”に属しています。

行政上の幕張を冠する地名(JR総武線や京成千葉線の幕張駅や幕張本郷駅周辺)の地区は

”千葉市花見川区”

幕張メッセなどがある海浜幕張駅周辺は

”千葉市美浜区”

です。

幕張市という市も存在していませんし、千葉市幕張区という区も存在していません。あくまでも幕張は千葉市の一部にしか過ぎないのです。

大手メディアでも勘違いされて幕張市とか千葉市幕張区としていることがあり、勘違いしている人もいるようです。本来”幕張”が有名なので幕張区ぐらいはあってもよさそうですが、千葉市はともかく”花見川区”とか”美浜区”といった行政区を聞いた事がないという人は圧倒的に多いと考えられます。

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ちぐはぐな交通事情

幕張地区には以下の路線と駅が設置されています。

・JR総武線(幕張駅・幕張本郷駅)

・京成千葉線(京成幕張駅・幕張本郷駅)

・JR京葉線(海浜幕張駅)

路線で言えば3路線が通っており恵まれていますが、これがかえってややこしい事を生み出していると言えます。

最寄り駅は幕張駅ではない?

幕張メッセといえば”幕張”なので、幕張駅を目指す人も多いようですが幕張駅は最寄り駅ではありません。

幕張メッセなどの有名な施設の最寄り駅は幕張駅・京成幕張駅ではなく海浜幕張駅です。

冷遇を受ける”幕張駅”

幕張駅に間違って下りると面倒な事になります。まずバスロータリーもない周りは住宅街と商店街のある地区に降りる事になり、困惑する事になります。

ところでJR幕張駅は総武線の駅でも開業が古い部類です。開業は1894年(明治27年)でありなんと開業からなんと100年以上も経っているのです。さらに近くを走る京成線の京成幕張駅も1921年(大正10年)でありどちらも歴史のある駅ですが、どちらも何故か冷遇を受けています。

実際には海浜幕張駅周辺への輸送の為、駅周辺の再開発計画はあったようですが地元住民の反対により再開発は凍結(と言うより中止?)されています。海浜幕張駅周辺とは対照的な未だに昭和時代のような雰囲気が残っています。

また歴史のある駅ですが、快速通過駅となっており残念ながら各駅停車のみ停車します。快速や特急列車の一部が停車する海浜幕張駅とは対照的です。

幕張新都心の総武線側の玄関口”幕張本郷駅”

結局総武線から海浜幕張駅周辺への幕張新都心方面へのバス輸送は幕張本郷駅が中心となっています。幕張本郷駅の開業はJR(総武線)側が1981年(昭和56年)、京成側が遅れて1991年(平成3年)です。総武線では最も新しい駅なのですが設置当初は駅の北側にある幕張車両センターへの鉄道関係者向けの通勤駅とも言われた事がありましたが、幕張駅の再開発が出来なくなり当時まだ何もなかった開発のしやすい幕張本郷駅が幕張新都心の玄関口としてバスロータリーが整備されました。京成線は永らく駅が設置されていませんでしたが、幕張新都心の玄関口の駅として必要と判断したのか10年ほど遅れて開業しています。

平日は通勤需要が高く海浜幕張駅方面に朝の時間帯は最小間隔が1分でありかなり高頻度に運行されています。

幕張本郷駅~海浜幕張駅間は京成バスが運行していますが、この路線はドル箱路線なのです。通常のバスでは輸送力が足りない為全国的にも珍しい連接バスも投入しています。

なかなか進まない新交通構想

幕張本郷駅~海浜幕張駅周辺(幕張新都心方面)には以前からバス輸送に限界が来ているためバスとは異なる交通システムの構想があります。具体的にはLRT(ライトレール)とか他の新交通システムでの整備が検討されているが千葉市や千葉県の財政難からか、はたまたドル箱路線を失いたくない京成グループからの圧力の為か分からないが、構想のみで具体的な検討。

過去には千葉都市モノレールの建設計画もあったが白紙になっています。千葉都市モノレールといえば市の財政を食い物にしている”金食い虫”であり問題となっているが、どうでも良いところに建設するのではなくこの区間に建設しておけば良かったのではないか・・・悔やまれます。

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